日立システムズ/プロセスマイニング業界でのトップベンダーであるCelonis社とリセラー契約を締結

概要
 株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:柴原 節男、本社:東京都品川区/以下、日立システムズ)は、お客さまのビジネストランスフォーメーションの支援を強化するため、プロセスマイニングの分野でグローバルシェアNo.1(*1)のツールを提供するCelonis(共同創業者 兼 共同CEO:アレクサンダー・リンケ、本社:ドイツ連邦共和国・バイエルン州、アメリカ合衆国・ニューヨーク州)の日本法人であるCelonis株式会社(代表取締役社長:小林 裕亨、本社:東京都千代田区/以下、Celonis社)とリセラー契約を締結し、日本国内でのライセンス販売や導入・運用支援を本格的に開始します。
 本契約に基づき、日立システムズがCelonis社のプロセスマイニングエンジンを包含した製品である「Celonis Execution Management System(以下、Celonis EMS)」をライセンス販売するとともに、社内への導入により蓄積したノウハウを活用し、各企業の業務のデジタル化を加速させるためのKPI策定からデータ準備、業務プロセスの可視化、分析、改善提案までをワンストップで行い、お客さまのDX改革を支援します。
(*1)出典:Everest Group Process Mining Products PEAK Matrix(R) Assessment 2020

背景
 日本の多くの企業では、人手不足解消や働き方改革、生産性向上などを目的とした業務のデジタル化が進展しています。今後、企業がデジタル化の取り組みをさらに加速させるためには、現在の業務プロセスにおける手戻りや遅延、重複、ボトルネックなどの部分を明確にし、排除する必要があります。
 そこで、さまざまな業務システムから生成されるイベントログ(システムログ)データから業務プロセスを可視化し、業務プロセス全体の把握や分析、改善ポイントの特定を迅速に行うことが可能な新たな手法「プロセスマイニング」に注目が集まっています。しかし、プロセスマイニングを活用するためには、大量のログデータから分析に必要なデータの抽出や編集、加工が必要となるケースが多く、データ準備のノウハウが求められます。

詳細
 こうした背景の下、日立システムズは、Celonis社と本年6月に締結したPPA(Partner Program Agreement )に加え、本年12月にリセラー契約を締結しました。これにより、「Celonis EMS」のライセンス販売だけでなく、お客さまのニーズに合わせて、お客さまのシステムにおける「Celonis EMS」を活用した実証や、本番環境への導入、運用支援が可能になります。
 Celonis社の「Celonis EMS」は、さまざまな業務プロセスのログデータを用いて、業務の発生回数や業務間のリードタイム、逸脱している業務パターンを可視化します。主要な業務の流れを動線で確認できるため、手戻りとなっている箇所や繰り返し作業が発生している部分を簡単に抽出することができます。「Celonis EMS」を活用する際はログデータが必須であり、そのログデータには「アクティビティ(どのような業務のどの作業か)」「タイムスタンプ(いつアクティビティが実行されたか)」「ケースID(業務の流れを表し、各アクティビティを紐づける一意のID)」が必要となります。日立システムズはイベントログデータの有無などを設計書などから確認する対象システムの調査から、イベントログデータの生成、さらにはデータフォーマット変換などの収集・加工など、「Celonis EMS」に読み込ませるためのデータ準備の段階からお客さまをサポートいたします。
 また、手戻りとなっている箇所や繰り返し作業が発生している部分を抽出した後は、RPA(*2)の活用による定型的な業務の自動化や、OCR(*3)の活用による紙帳票のペーパーレス化など業務の効率化・改善を提案します。さらに、日立システムズが提供するBPO(*4)サービスやコンタクトセンターサービスを組み合わせて提案することで、お客さまの業務運用を支援します。
(*2)RPA(Robotic Process Automation):ソフトウェアロボットを活用した業務の自動化手法
(*3)OCR(Optical Character Recognition/Reader):手書きや印刷された文字を、スキャナやカメラによって読みとり、データと照らし合わせ文字を判断し、電子テキストに変換する技術や装置
(*4)BPO(Business Process Outsourcing):業務の外部委託

 なお、日立システムズでは、昨年7月から実施した「Celonis EMS」の価値検証(PoV:Proof of Value)を経て、本年7月に社内システムに本格導入しています(日本国内契約4社目)。社内のSAPをベースとした販売管理業務および、自社開発したフィールドサービスシステムにおける業務の改善へ適用し、業務プロセスを総合的に把握することで、業務における品質向上やリードタイムの最適化、コンプライアンス強化など業務全体の改善を加速させています。今後も「Celonis EMS」を適用する社内業務プロセスを拡大し、その中から得られるノウハウ・ナレッジをお客さまの業務改善につなげるためのユースケースとして提供していきます。こうした社内業務での活用に加え、今後、既存顧客での基幹システムを用いた実証実験からノウハウの蓄積を図っていきます。

 日立システムズは今回のリセラー契約の締結により、「Celonis EMS」のライセンスの販売や導入・運用支援だけでなく、SAPのS/4HANA移行など、レガシーシステムの刷新やモダナイゼーションをミッションとして抱えている企業向けに、現状業務の整理・分析(As-Is)および、新業務・新システムのモデルの策定(To-Be)で「Celonis」を活用いただけるよう各種テンプレートやツールを整備していきます。

 なお、今回のリセラー契約の締結にあたり、Celonis社から以下のコメントをいただいています。

 DX時代に突入する中で、企業が業務改革を着実に進めるためには、いきなり個別業務の自動化を進めるのではなく、まずは業務全体の実像を把握し、そのうえでの戦略策定が重要となります。プロセスマイニングは企業が大所高所からブレの無い方向性を見定めることを支援する数少ないツールのひとつであると確信します。今まさに、プロセスマイニング活用の潮流が動き出している時に、豊富な人材と蓄積されたノウハウで幅広い業界のお客さまにITサービスを提供する日立システムズと共に日本でのプロセスマイニング普及に取り組むことができることを大変うれしく思います。
 日立システムズと弊社とが協業することで日本のお客さまにDX改革に向けた最高のサービスをご提供してまいります。
Celonis株式会社 代表取締役社長 小林 裕亨

■「Celonis EMS」導入効果イメージ

■「Celonis EMS」による業務プロセス可視化イメージ

■ Celonis社について
 Celonisは、すべての企業がプロセスマイニング技術を使うことで、既存システムに手を加えることなくデータを連携させて業務オペレーション効率(Execution Capacity)を最大化させることができると信じています。市場をリードするプロセスマイニングエンジンを搭載した「Celonis EMS」は、Celonis Execution Instruments、Celonis Execution Apps、Celonis Studio、プラットフォーム機能のセットを提供します。CelonisのEMS製品は、分析から戦略・計画、管理、アクション、自動化に至るまで、実行管理のあらゆる側面を支援します。Celonisは、数千社のお客様にご利用いただいており、Celonisはドイツミュンヘンと米国ニューヨークに本社を置き、世界15拠点でオフィスを展開しています。
 詳細は https://www.celonis.com/jp/company/ をご覧ください。

■Celonis EMSについて
 市場をリードするCelonis社のプロセスマイニング エンジンをベースに構築されています。Celonis Execution Apps、Celonis Execution Instruments、Celonis Studio、プラットフォーム機能などの新セットを備えており、分析から戦略、計画、管理、アクション、自動化まで、業務実行管理のあらゆる側面を管理できるように設計されています。

■日立システムズについて
 株式会社日立システムズは、幅広い規模・業種システムの構築と、データセンター、ネットワークやセキュリティの運用・監視センター、コンタクトセンター、全国約300か所のサービス拠点などの多彩なサービスインフラを生かしたシステム運用・監視・保守が強みのITサービス企業です。多彩な「人財」と先進の情報技術を組み合わせた独自のサービスによってお客さまのデジタライゼーションに貢献し、新たな価値創造に共に取り組み、お客さまからすべてを任せていただけるグローバルサービスカンパニーをめざします。
 詳細は https://www.hitachi-systems.com/ をご覧ください。

■お客さまからのお問い合わせ先
株式会社日立システムズ お問い合わせWebフォーム
https://www.hitachi-systems.com/form/contactus.html

*記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。