Lazuli/クラウド型製品マスタSaaSのLazuli、Coral Capital等から5,000万円調達、東京大学大学院教授 松尾豊氏のAIアドバイザー就任も同時に発表

​クラウド型製品マスタSaaSを開発/提供するLazuli株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:萩原 静厳、以下:Lazuli)は、Coral Capital(本社:東京都千代田区、創業パートナー兼CEO ジェームズ・ライニー)及び個人投資家を引受先としたJ-KISS型新株予約権方式による5,000万円の資金調達を実施しました。2020年7月に創業して以来初の資金調達となります。開発・オペレーション体制の強化を図るとともに、企業との積極的な実証実験を進めてまいります。また、松尾豊氏(東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター / 技術経営戦略学専攻 教授、一般社団法人日本ディープラーニング協会理事長、以下松尾豊氏)が当社のAIアドバイザーに就任したことも併せてお知らせいたします。

  • 資金調達の背景

LazuliのCEO/CTOである萩原はDX/AIのスペシャリストであり、これまで多くの企業のデータ分析/AI/DXのコンサルティングを行ってきました。その中で、多くの企業が製品マスタの管理に労力や人員を割いていることがわかりました。製品マスタ管理はデータ活用/DXの基礎となるため、非常に重要であるものの、企業にとっては労働集約的なノンコア業務であり、そこにかかるコストと時間は本来コア業務に割り当てられるべきだと、企業の方からも課題の声をきいてきました。

Lazuliは、世界中の製品情報を整理し、データとして利用できるSaaSの開発と提供を進めています。大企業から個人事業主に至るまで、誰もが容易にLazuliのデータを利活用でき、DX化を進める際の土台となるよう開発しています。Lazuliであれば、膨大な製品数と、AIによる高精度の付加情報にSaaSという形でお客様にいつでもご利用いただけます。

今後はプロダクトの開発、企業とのシステム連携や実証実験、またエンジニアを中心とした採用を推進していきます。

■引受先からのコメント
Coral Capital 世古 圭 氏
世の中にはたくさんの商品で溢れています。商品それぞれに色・形・サイズ・特徴・原料などの情報がありますが、メーカーや小売によって管理情報が異なったり、統合や分析に必要な関連情報が商品に紐づけられていないケースがほとんどです。
LazuliはAI技術を用いて世界中のあらゆる商品のマスタープラットフォームを作ろうとしています。このプラットフォームに世界中の商品が登録され、原料から最終商品までの様々な関係性情報を持たせることで、これまでとは異なる新しい切り口での商品検索、商品企画、市場分析などを行うことが可能となります。
Lazuliが作ろうとしている商品情報プラットフォームは今後メーカーや小売、EC事業者にとって必要不可欠なグローバル情報基盤となる可能性を秘めており、またそれを実行可能な創業メンバーに惹かれ投資を決定致しました。
 

  • 松尾豊氏のAIアドバイザー就任について

Lazuliのプロダクトの根幹にあるものがAIです。最先端のAI技術を徹底的に活用しており、国内外問わず日々進化するAI技術の最新動向を把握しています。

今回、東京大学大学院教授の松尾豊氏にLazuliのAIアドバイザーに就任いただきました。松尾豊氏は、日本を代表するデータ解析/AIの研究者であり、特に深層学習(ディープラーニング)を日本企業に広め、日本全体の生産性と競争力の向上を促す取り組みを行っておられます。また、自身の研究室で学んだメンバーが次々と起業し、AIを活用したビジネスを推進し活躍していることでも知られています。2019年からはソフトバンクグループ株式会社の社外取締役であり、まさに世界規模でビジネスとアカデミアを、テクノロジーとAIで繋いでいる存在です。

Lazuliでは松尾豊氏より、最新の技術やトレンド、これまで培われてきた経験に基づく研究開発や事業開発における助言、アドバイスを受け、開発・オペレーション体制の構築と、企業との連携を加速してまいります。

■松尾 豊 氏のコメント
製品マスタ管理は、一見すると地味に見えますが、複数のデータベースをつなぎ、企業のDX/AI活用を進めていく上で鍵となる技術です。私は、固有表現抽出や言い換え・曖昧性解消などの技術を過去に研究してきましたが、こうした技術が複数のデータベースをつなぐことにつながればと思っていました。昨今の技術環境では、十分に可能な段階に差し掛かりつつあると感じています。Lazuliの事業の発展と日本全体のDXが進むことに大変期待しております。

■当社CEO/CTO 萩原のコメント
今回、素晴らしい投資家の方々より出資頂き、また素晴らしいメンバーと共に新ビジネスを加速させていけることを大変嬉しく思っています。
AI/MLを中心とする先端テクノロジーを活用し、世界中の製品情報および製品マスタに知性を与えていきます。製品マスタ管理は企業活動の核であり、核であるからこそ閉塞感やサイロ化されている領域です。しかしAIにより開放させることで企業は大きく進化していくと信じています。
さらにコロナ禍により各社がEC化、DX化が必然となった今、我々のサービスは大いに価値提供できると感じています。日本から世界へ、グローバルでこの取り組みを拡張させていきます。
また松尾先生とは、日本で「ビッグデータ」というワードが流行る前から、「必ずこの技術が価値を生み出す」と確信し合い、共同研究を行い数多くのアルゴリズムをサービスにしてきました。今再び松尾先生をLazuliに迎え、世界に向けた革新的なサービスを提供していけることに非常にワクワクしています。

■松尾 豊 氏 プロフィール
1997年 東京大学工学部電子情報工学科卒業
2002年 同大学院博士課程修了.博士(工学).同年より,産業技術総合研究所研究員
2005年8月よりスタンフォード大学客員研究員
2007年10月より,東京大学大学院工学系研究科総合研究機構/知の構造化センター/技術経営戦略学専攻 准教授
2014年より、東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻 グローバル消費インテリジェンス寄付講座 共同代表・特任准教授。
2019年より、東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター/技術経営戦略学専攻 教授。
2002年 人工知能学会論文賞、2007年 情報処理学会 長尾真記念特別賞受賞。
人工知能学会では2012年〜14年 編集委員長、2014年~18年 倫理委員長。
2017年より日本ディープラーニング協会理事長。
2019年よりソフトバンクグループ社外取締役。
 

  • 製品紹介

Ninja DB(仮称)は、世界中に存在する製品情報を収集し、当社独自のアルゴリズムによって名寄せし、その特徴を抽出して独自のタグ付けを行います。数多ある製品情報を正規化し、クラウド型の製品マスタとして日々アップデートされ続けるこの巨大なデータベースを通じて、以下を始めとして企業のDX活動に様々な価値を提供していきます。

【提供形態例】
・ECサイトでのユーザー体験向上への活用
– 製品間の「関係性」を活用した新しいレコメンド
– 検索サジェストへの活用
・管理業務の効率化や工数削減
– 製品情報の管理・更新への活用
– 商品登録時の業務効率化
・データのマーケティング活用
– 法人間等で異なるデータを統合分析可能なデータ提供
– BIツールを介した分析ソリューションとしての提供
  ほか

【想定顧客】
– 飲料・食品販売メーカー
– スーパー、コンビニエンスストア事業者
– 小売流通EC事業者
– マーケティング支援・システムインテグレーション事業者
  ほか
 

  • 会社概要

会社名 Lazuli株式会社
代表者 代表取締役 萩原 静厳
URL https://lazuli.ninja/
設 立 2020年7月22日
所在地 東京都文京区小石川2-1-13-1003
事業内容 クラウド型製品マスタSaaSの開発/提供