- 調査概要
調査概要:国内EC事業における商標に関する実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年2月16日~2021年2月18日
有効回答:国内EC事業を展開する経営層・役員・担当者(事業責任者やマーケティング責任者)107名
- コロナの影響により、EC事業に投資している事業者は約6割
「Q1.あなたは新型コロナウイルスの影響により、EC事業(人材も含めて)に投資していますか。」(n=107)と質問したところ、「投資している」が63.6%、「投資していない」が36.4%という回答となりました。
・投資している:63.6%
・投資していない:36.4%
- 自社商品をECに展開する前に「商標登録をした人」は約7割、「商標登録をしなかった人」は約3割
Q1で「投資している」と回答した方に、「Q2.自社商品を展開する前に商標登録をしましたか。」(n=68)と質問したところ、「商標登録を全てした」が39.7%、「商標登録を一部した」が30.9%という回答となりました。
・商標登録を全てした:39.7%
・商標登録を一部した:30.9%
・商標登録をほとんどしなかった:14.7%
・商標登録を全くしなかった:14.7%
- 商標登録をしなかった理由として、「商標登録のメリットが分からなかった」「申請業務より他の業務を優先していたから」など
Q2で「商標登録をほとんどしなかった」「商標登録を全くしなかった」と回答した方に、「Q3.商標を申請しなかった理由は何ですか。下記より当てはまるものを選んでください。(複数回答)」(n=20)と質問したところ、「商標登録のメリットがよくわからないから」が30.0%、「申請業務より他の業務を優先していたから」が30.0%、「申請が面倒だったから」が25.0%という回答となりました。
・商標登録のメリットがよくわからないから:30.0%
・申請業務より他の業務を優先していたから:30.0%
・申請が面倒だったから:25.0%
・申請方法がよく分からなかったから:25.0%
・商標知識がなかったから:20.0%
・商標に関して難しいと感じていたから:20.0%
・その他:15.0%
- 商標を申請しなかったために「後悔した経験がある人」は35.0%
Q2で「商標登録をほとんどしなかった」「商標登録を全くしなかった」と回答した方に、「Q4.商標を申請しなかったために後悔した経験がありますか。」(n=20)と質問したところ、「経験がある」が35.0%、「経験がない」が40.0%という回答となりました。
・経験がある:35.0%
・経験がない:40.0%
・その他:25.0%
・答えたくない:0.0%
- 商標登録しなかったことにより後悔している内容として、71.4%の人が「同じまたは似ている商品名で販売されたこと」と回答
Q4で「経験がある」と回答した方に、「Q5.後悔している内容を教えてください。(複数回答)」(n=7)と質問したところ、「同じまたは似ている商品名で販売されたこと」が71.4%、「他社や他人に商標権をとられたこと」が57.1%、「商標権の問題があったこと」が42.9%という回答となりました。
・同じまたは似ている商品名で販売されたこと:71.4%
・他社や他人に商標権をとられたこと:57.1%
・商標権の問題があったこと:42.9%
・自社の権利を主張できなくなったこと:42.9%
・商標問題で事業から撤退しなければならなかったこと:14.3%
・その他:0%
- 商標登録方法、「弁理士・弁護士を通じて」は56.3%、「ネット特化型の商標検索サービスを通じて」は31.2%
Q2で「商標登録を全てした」「商標登録を一部した」と回答した方に、「Q6.商標登録をした際にどのような方法で商標登録をおこないましたか。過去最もよく利用した方法について教えてください。」(n=48)と質問したところ、「弁理士・弁護士を通じて登録をおこなった」が56.3%、「ネット特化型の商標検索サービスを通じて登録をおこなった」が31.2%という回答となりました。
・弁理士・弁護士を通じて登録をおこなった:56.3%
・ネット特化型の商標検索サービスを通じて登録をおこなった:31.2%
・自分で特許庁に手続きして登録をおこなった:8.3%
・その他:4.2%
- 商標登録を簡単にできるサービスがあれば使いたいと考える人は73.9%
「Q7.あなたは商標登録を簡単にできるサービスがあれば使いたいですか。」(n=107)と質問したところ、「とても使いたい」が43.1%、「使いたい」が30.8%という回答となりました。
・とても使いたい:43.1%
・使いたい:30.8%
・あまり使いたくない:19.6%
・全く使いたくない:6.5%
- まとめ
今回の調査では、新型コロナウイルスの影響により、EC事業に投資をしている事業者が6割を超えることが分かり、EC事業に期待をしている事実が明らかとなりました。一方で、自社商品をECに展開する前に商標登録をしなかった人は約3割もいるなど、商標登録の意識はそこまで高くないことが判明しました。事前に商標を登録しなかった理由として、30.0%の事業者が「申請業務より他の業務を優先していたから」、25.0%の事業者が「申請が面倒だったから」と回答。事前に商標登録をしていなかったため、後悔している人も一定数おり、71.4%の人が「同じまたは似ている商品名で販売された」とトラブルがあったことが見受けられました
商標登録を事前にしないことによるデメリットとして、「類似の商品名で販売されること」や「他社に商標権をとられること」などが考えられます。アンケートでも、約7割の人が「商標登録を簡単にできるサービスがあれば使いたい」と回答していることから、自社商品を正しく消費者の元へ届けるため、またトラブルに巻き込まれないためにも、商標の意識を高め、事前に商標登録をする必要があるといえるでしょう。
- 会社概要
企業名 :cotobox株式会社(https://corp.cotobox.com/)
所在地 :東京都港区三田3-1-23
代表者 :代表取締役社長 五味 和泰
事業内容:Cotoboxの開発・販売、商標業務DX導入支援、知財情報提供及びコンサルティング、それらに付帯する事業の企画・開発・運営