AI inside/LGWANを活用した共同利用型AI-OCRサービスを愛知県内42団体が採用

愛知県内の42団体が採用したLGWANを活用したAI-OCRサービスの共同利用イメージ

AI inside 株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:渡久地 択、以下「AI inside」)と株式会社日立システムズ(本社:東京都品川区、代表取締役 取締役社長:柴原 節男、以下「日立システムズ」)は、愛知県内の42団体に、紙帳票の手書き文字を高精度でデータ化するAI-OCR※1サービス「DX Suite」を、LGWAN※2を通じた環境下で共同利用できる形で提供しました。

導入した愛知県内の42団体では、本年11月から運用を開始しており、業務で利用される紙帳票のデジタル化によって、データ入力作業の時間削減などの効率化が期待できます。AI inside と日立システムズは連携し、さまざまな自治体に対して、自治体業務における紙帳票のデジタル化をはじめ、スマート自治体への転換に向けたデジタルトランスフォーメーションの加速を支援します。

※1 OCR(Optical Character Recognition/Reader):手書きや印刷された文字を、スキャナやカメラによって読みとり、データと照らし合わせ文字を判断し、電子テキストに変換する技術や装置。AI-OCRはAI技術を活用したOCR。
※2 Local Government Wide Area Network:地方公共団体を相互に接続する行政専用のネットワーク。

 

愛知県内の42団体が採用したLGWANを活用したAI-OCRサービスの共同利用イメージ愛知県内の42団体が採用したLGWANを活用したAI-OCRサービスの共同利用イメージ

​■ 背景

昨今、自治体などの行政運営においては、デジタル化による業務効率化が求められています。政府も行政のデジタル化を省庁横断で進める「デジタル庁」の設置をめざすなど、行政のデジタル化を強く推進する方針です。総務省は「自治体戦略2040構想研究会」の中でスマート自治体への転換を提示し、昨年4月1日の「働き方改革関連法」施行、同年5月の「デジタル手続法」の施行など、企業や自治体に対し、業務における効率化や生産性向上などを目的とした取り組みを求めており、自治体でも対応が急務となっています。
一方で、行政のデジタル化を推進するためには取り扱う情報の機密性確保が不可欠であり、自治体ごとに新たにシステム構築が必要となるなど、対応工数や費用面が課題となっています。

■ 詳細
こうした背景の下、愛知県では県内の市町村において、AIやRPAを活用した業務改革を推進するために「あいちAI・ロボティクス連携共同研究会」を昨年1月に設置し、LGWANを活用したAI-OCRサービスの共同利用について検討を行ってきました。
そこで、日立システムズは「業務効率化」や「職員作業の負担軽減」などに重点をおき、AI inside の「DX Suite」を活用し、現行の業務内容や今後の展望を考慮したサービスを提案した結果、独自性のある付加価値として、情報共有ポータルの提供や今後のサービスの広がりなどが評価され、愛知県内の42団体で採用されました。
今回、愛知県内42団体が導入したサービスは、機密性を確保できるLGWANを経由させて日立システムズのデータセンター内にある「DX Suite」を利用可能としたもので、スキャナーで読み込んだ手書きの各種申請書類をアップロードすると自治体システムに取り込み可能なCSV形式に変換することが可能です。そのため、業務端末へのソフトウエアインストールなどの作業も、各市町村で個別にシステムを構築することも不要になります。
また、自治体での利用頻度が高い代表的な帳票については、ひな型として準備しています。さらに、日立システムズから自治体職員へのお知らせや資料提供、市町村からの問い合わせなどを受け付け可能な情報共有支援ポータルを標準サービスとして提供します。これにより、各市町村で読み取りのための帳票を一から作成する必要がなく、職員の負担を軽減し、情報共有支援ポータルにより日立システムズや他の市町村との情報交換をタイムリーに実施することが可能になっています。

今後、日立システムズは、愛知県内の42団体に対し、共同利用団体による共通メニュー、ツールを用意し、さらなる効率化の実現に寄与していきます。また、自治体業務のさまざまなデジタル化をサポートし、さらなる業務効率化や生産性向上に寄与していきます。

■ 提供可能なひな型帳票定義
業務で利用する代表的な帳票については、作成済みのひな型帳票定義を提供します。帳票の内容に差分がある場合でも、各自治体にて追加や削除などの修正が容易に行えます。
 

愛知県下42団体に提供したひな型帳票定義(一部)

  • 法人設立届出書
  • 予防接種予診票(乳幼児・小学生対象)
  • 児童手当・特例給付現況届
  • 児童手当・特例給付額改定請求書
  • 児童扶養手当現況届
  • 児童扶養手当一部支給停止適用除外事由届出書

■ 自治体業務のデジタル化を支援する付随サービス
業務自動化の効果を向上させるRPAサービスなども、本サービスと組み合わせて利用することができます。

  • 帳票定義作成代行サービス:サンプル帳票より帳票定義を代行作成
  • 訪問サポートサービス:現地訪問し、使用方法説明・帳票作成などをサポート
  • AI-OCRと連携したRPA構築サービス:導入中の基幹系業務システムによらないRPAによる自動化の実施
  • 帳票様式最適化サービス:既存帳票または新規帳票の帳票様式最適化の実施
  • 自治体バックオフィスサービス:データ入力やパンチデータ作成などの一連の作業代行および帳票画像データ、処理結果のセンター内での保管など

■ AI inside が提供する「DX Suite」について
「DX Suite」は、AI inside 独自開発の”文字認識AI”を搭載したAI-OCRサービスです。従来のOCRでは読み取りが困難とされた手書き文字を高精度で読み取り、これまで人が手で入力を行っていたデータ化業務を自動化することができます。本年9月末時点で12,700契約以上の導入実績があり、業種業態を問わずあらゆる企業様のDX化や生産性向上に貢献しています。

■ 日立システムズについて
株式会社日立システムズは、幅広い規模・業種システムの構築と、データセンター、ネットワークやセキュリティの運用・監視センター、コンタクトセンター、全国約300か所のサービス拠点などの多彩なサービスインフラを生かしたシステム運用・監視・保守が強みのITサービス企業です。
自治体分野においては、日立グループが長年培った自治体システムの豊富な経験と最新の技術を結集した、日立 自治体ソリューション「ADWORLD」を軸とし、働き方改革におけるRPAサービスや自治体経営を柔軟に支援するデータ分析基盤などの提供を行っています。
多彩な「人財」と先進の情報技術を組み合わせた独自のサービスによってお客さまのデジタライゼーションに貢献し、新たな価値創造に共に取り組み、お客さまからすべてを任せていただけるグローバルサービスカンパニーをめざします。
詳細は https://www.hitachi-systems.com/ をご覧ください。

■ AI inside 株式会社について
「世の中の人・物にAIを届け、豊かな未来社会に貢献する」というミッションのもと、「AI inside X」というビジョンで社会の隅々までAIを行き渡らせることで、誰もが特別な意識をすることなくAIを使える、その恩恵を受けられる社会の実現を目指しています。当社は、AIを動かすためのハードウェア「AI inside Cube」、AIを作るためのソフトウェア「AI inside Learning Center」、AIを使うためのソフトウェア「DX Suite」を提供しています。

社名:AI inside 株式会社(https://inside.ai
所在地:東京都渋谷区渋谷3-8-12 渋谷第一生命ビルディング4階
代表者:代表取締役社長CEO 渡久地 択
設立:2015年8月
事業内容:人工知能および関連する情報サービスの開発・提供

※記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。

■ お客さまからのお問い合わせ先
株式会社日立システムズ お問い合わせWebフォーム
https://www.hitachi-systems.com/form/contactus.html