農林水産省は、2019年に「デジタル政策推進チーム」を新設し、同年に初めて農林水産分野のDXを推進できる人材をビズリーチ上で募集し、約900名の応募のなかから2名を採用しました。農林水産省では、この8月、省内のDX推進体制をより一層強化するため、「デジタル政策推進チーム」を含めた新たな組織として「デジタル戦略グループ」を設置しており、さらに民間のDX人材を採用することにより、農林水産業・食品産業におけるDXの早期実現を目指します。
公募ページURL:https://www.bizreach.jp/job-feed/public-advertising/2x477rk/
■日本の農林水産業を成長産業にするためのデジタル変革
日本の農林水産業は、農林漁業従事者の高齢化(基幹的農業従事者数140万人のうち7割が65歳以上*1)や労働力不足などに直面しており、生産基盤を強化し、生産性を向上させることが課題となっています。今後、農林水産業を成長産業とするためには、労働集約型の「人手に頼る農業」から、デジタル技術を活用したデータ駆動型経営を通じて新たな農林水産業への変革(DX)を実現することが必要です。
農林水産業のDX実現のためには、農林水産物の生産現場のほか、流通、加工、小売、外食・中食の各段階や、農山漁村を含めた「現場」におけるDXと、現場のDXを支える農林水産政策や行政内部の事務の効率化・利便性向上など、農林水産省の「業務」のDXを速やかに進めることが不可欠です。
■農林水産省は、2019年から民間のDX人材を採用。省内のデータサイエンティストも5年で100人に
政府が発表した経済財政白書*2によると、官公庁や学校など公的機関で働くIT人材はIT産業以外の産業全体の1%未満にすぎず、民間企業でもIT人材の獲得競争が激化しているなかで、優秀な人材をいかに採用するかが公的機関の課題となっています。
そのようななか、農林水産省では2019年に初めて農林水産業分野のDXを推進できる人材をビズリーチで募集し、約900名の応募者の中から2名のDX人材を採用しました。そして現在、民間人材の知見・経験を十分に活用して農林水産業分野のDX実現に向けたプロジェクトの企画・立案のほか、省内の業務のデジタル化や情報システムの高度化に向けた取り組みを実施しています。さらに、データに基づく行政の推進のため、職員のデータサイエンティスト教育にも取り組んでいます。農林水産省は、2024年までに省内のデータサイエンティストを100名に増やすことを目指しており、外部からDX人材を採用するだけでなく、組織内育成にも力を入れることでデータ活用に強い組織に成長することを目標にしています。
そして、今回新たに、農林水産業分野のDX実現を一層強力に進めるため、多様なプロジェクトの企画・立案・実行に携わる人材を公募するとともに、省内の情報システム開発に必要なIT関連業務に特化した人材を公募することになりました。今回の公募が行政のデジタル化に向けた先進モデルとなり、官公庁全体に波及していくことを目指します。
■アンケート結果「84%のデジタル人材が官公庁の仕事に興味あり」
ビズリーチ会員のデジタル人材*3にアンケート*4を実施したところ、84%が「『行政のデジタル化』に関連した仕事に興味がある」と回答しています。興味がある背景として「仕事を通じて社会貢献したいから」(53%)、「新たな経験やスキルを養い、仕事の幅を広げたいから」(53%)、「今後のキャリアのために実績を積みたい」(35%)など、民間企業とは違う経験やスキルが身につくため官公庁で働くことに前向きな人が多いことがわかりました。また76%が「『行政のデジタル化』に向けて、積極的に民間人材を採用すべきだ」と回答しています。
今回の公募情報を広く発信することで、より多くの民間のデジタル人材が行政のデジタル化に向け活躍する世の中を目指します。
*1 農林水産省「農業労働力に関する統計」 https://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/08.html
*2 経済財政白書 https://www5.cao.go.jp/keizai3/2020/1106wp-keizai/setsumei04.pdf
*3 「行政のデジタル化に関連した仕事に対する意識アンケート」において、「Q. あなたはご自身をデジタル人材であるとお考えですか?」という質問に対し、「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答した580人が該当。
*4 「行政のデジタル化に関連した仕事に対する意識アンケート」
対象:ビズリーチ会員
調査期間:2020年11月23日~2020年11月29日
有効回答数:1,164
※回答率は端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。
■農林水産業のDX実現に向けて実施中のプロジェクト概要
農林水産省では、農林水産業のDX実現に向けて、現在、以下のようなプロジェクトを精力的に進めています。
・データを活用したスマート農林水産業の現場実装
・農林水産省が所管する法令や補助金など3,000を超える行政手続きのオンライン化とそれに合わせた業務の効率化
・デジタル地図を活用した、農地台帳や水田台帳など現場の農地情報の一元的管理
・農業者等へのダイレクトな情報提供と現場情報の収集を可能にするスマートフォンアプリ(MAFFアプリ)の普及や機能の充実
・農山漁村の地域資源を活用した起業を促進するためのWebプラットフォーム「INACOME(イナカム)」による地域の活性化と社会課題の解決など
新型コロナウイルス感染症の経験や教訓も踏まえ、わが国全体においてデジタル技術を活用した変革がさらに求められています。農林水産省では、今後、農業分野におけるデジタル変革を進めるための多様なプロジェクトを「農業DX構想(仮称)」として取りまとめていきます。また、林業や水産業、食品産業も含め、さらに強力にDX実現に向けた多様な取り組みを進めていきます。
詳細URL:
・農業現場と農業政策のデジタル・トランスフォーメーション
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dai76/siryou7.pdf
・農林水産省共通申請サービス(eMAFF)について
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/digital/20201028/201028digital02.pdf
・「デジタル地図」を活用した農地情報の管理に関する検討会 取りまとめ
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/kihyo01/attach/pdf/200317-1.pdf
・農業者向けスマートフォン・アプリケーション(MAFFアプリ)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/maff-app.html
■農林水産省 大臣官房審議官(デジタル政策担当)大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官 公文書監理官 信夫 隆生氏 コメント
農林水産業や食品産業は、人々の生命(いのち)や豊かで安心できる暮らしを支える「食」を提供し、美しい田園、豊かな森林や海を次世代に継承する重要な産業です。農林水産省は、いつの時代も国民生活に必要不可欠なこれらの産業が、デジタルの力で、新しい価値をより多くの人々にもたらすものとなるよう、多様なDXプロジェクトに取り組んでいます。
2019年、ビズリーチを通じて採用した2名も、プロジェクトのリーダーとして大いに活躍しています。民間で培った知見・ネットワーク、公務員にはない着想、そして何よりもこの2名の熱意が、当省の多くの職員を動かし、プロジェクトを進める原動力になっています。
デジタル人材が活躍できるフィールドは、限りなく広がっています。ご自身の能力を、生命を育み、生活を支える産業の発展に生かしてみたいという意欲のある方のご応募を、心から楽しみにしています。
■株式会社ビズリーチ 取締役副社長 ビズリーチ事業部 事業部長 酒井 哲也 コメント
各省庁様が変革に向け、民間人材の力を必要とされています。
ビズリーチはこれまで、省庁のDXに向けた採用支援として、経済産業省様のDX人材公募を2度実施いたしました。そして今回の農林水産省様も2019年に続き2度目のDX人材公募となります。これまでビズリーチ経由で転職された方々がご活躍され、実績を出してくださっているからこそ、新たな公募につながったのだと、大変うれしく思います。
新型コロナウイルス感染症の拡大を機に、さまざまな業界でのDXが急速に進んでいます。ビズリーチ上のDX関連求人数も増加傾向にあり、デジタル人材のキャリアの選択肢は拡大しています。
本取り組みは、ビジネスパーソンの方々にとって、行政のデジタル変革を担う、民間企業では得難い機会となるでしょう。ご自身のキャリアの可能性を広げる機会にしていただけたら幸いです。
■公募概要
・募集期間:2020年12月8日~2021年1月4日
・応募方法:「ビズリーチ」のサイトから応募
・公募ページURL:https://www.bizreach.jp/job-feed/public-advertising/2x477rk/
・募集ポジション(2職種)
<募集職種名>
「デジタル戦略グループ」配属 デジタル政策プロデューサー
<業務内容>
・農林水産業・食料産業の現場におけるDX実現に向けたプロジェクトの企画・実行
・データに基づく農林水産政策の効果検証・企画立案への変革および行政事務の見直しによる国民の利便性向上・業務の効率化
・その他、農林水産業のDX推進に対して有益な施策の立案等
<応募資格>
以下の(1)~(5)を満たす方
(1)デジタル分野での事業推進・管理等に関する専門的知識を有すること
(2)デジタル分野での事業推進・管理等に従事した実務経験を5年以上有すること
(3)民間企業のプロジェクトでデジタル分野の知見を生かして企画・推進等の業務に携わり、成果を出した方
(4)大学卒業または同等の教養を有し、一定の事務調整能力(文章作成能力および関係機関との調整能力)を有すること
(5)当該任期を継続して勤務が可能であること
<募集職種名>
「デジタル戦略グループ」配属 システムプロデューサー/システムディレクター
<業務内容>
・DXの重要政策に係る情報システムの構築
・農林水産省の重要プロジェクトに関わるシステム開発における、要件定義・工程の適正化、システム構築・運用業者および工程管理業者との調整
・その他、多様な政策の遂行に必要な情報システムの構築等
<応募資格>
以下の(1)~(5)を満たす方
(1)民間企業等において、情報システムに関わる企画立案、構築、管理等に携わった経験を有すること
(2)民間企業等において、情報システムのプロジェクトリーダーとして情報システムの内容、スケジュール管理、予算管理に携わった経験を有すること
(3)情報処理技術者試験のうち応用情報技術者試験(レベル3)以上の資格を有すること
(4)大学卒業または同等の教養を有し、一定の事務調整能力(文章作成能力および関係機関との調整能力)を有すること
(5)当該任期を継続して勤務が可能であること
■労働条件
・任期付きの常勤の国家公務員としての採用を基本としますが、昨今の働き方を見据え、ご希望により、非常勤職員や業務委託契約での採用にも対応いたします。
・「給与」「就業時間」「待遇・福利厚生」などの詳細は公募ページにて記載しています。
■即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」について
ビズリーチは企業と求職者が直接やりとりできるプラットフォームがなかった人材業界において、人材データベースを企業に開放することで採用市場を可視化しました。また、企業が求職者へ自らアプローチできるプラットフォームを提供することで、企業が必要としている人材を採用するために、あらゆる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動「ダイレクトリクルーティング」を推進し、優秀な人材のスピーディーな採用をご支援しています。また、求職者も今まで知りえなかった企業からアプローチを受けることで、キャリアの可能性と選択肢を最大化することが可能です。現在は累計14,600社以上、220万人以上(2020年10月末時点)の会員の方にご利用いただいています。
参照URL:https://www.bizreach.jp/
■株式会社ビズリーチについて
「すべての人が『自分の可能性』を信じられる社会をつくる」をミッションとし、2009年4月より、働き方の未来を支えるさまざまなインターネットサービスを運営。東京本社のほか、大阪、名古屋、福岡に拠点を持つ。即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」、人財活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」、挑戦する20代の転職サイト「キャリトレ」、OB/OG訪問ネットワークサービス「ビズリーチ・キャンパス」を展開。2020年2月、グループ経営体制への移行にともなって誕生したVisionalグループにおいて、主にHR TechのプラットフォームやSaaS事業を担う。
参照URL:https://www.bizreach.co.jp/
■Visionalについて
Visionalグループは、2020年2月、株式会社ビズリーチがグループ経営体制に移行したことにより誕生。「新しい可能性を、次々と。」をグループのミッションとし、産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するさまざまな事業を展開。グループを構成する、HR TechのプラットフォームやSaaS事業を運営する株式会社ビズリーチ、事業承継M&AやSaaSマーケティング、サイバーセキュリティ等の新規事業開発を担うビジョナル・インキュベーション株式会社、物流DXプラットフォームを運営するトラボックス株式会社などを通じて、日本の生産性向上を支える。
参照URL:https://visional.inc