一般社団法人リテールAI研究会(所在地:東京都千代田、代表理事:林 拓人)は、同研究会が推進する「リテールAI」分野の業界発展に貢献した4社に対し、「リテールAIアワード2024」を贈呈しました。
<リテールAIアワードについて>
「リテール AI アワード」は、同研究会に参加する 234 社(8月27日現在、正会員 100 社、流通会員26社、賛助会員 108 社)の会員社から、特に先進的な取り組みをしている企業を表彰することで、小売流通業界全体のデジタル化の機運を盛り上げることを目的に2021年度より設置されたものです。今年度の授賞式は、12月19日(木)会員社交流パーティ内で執り行いました。
詳細はリテールAIアワード特設サイトをご覧ください。
<リテールAIアワード特設サイト>
https://retail-ai.or.jp/award2024
審査委員長より「リテールAIアワード」に寄せて
近年のデジタル技術の進化、とくにAI技術の進化により、小売業はこれまでにないスピードで変化を遂げています。顧客行動の多様化、サプライチェーンの高度化、データ駆動型の意思決定など、産業全体を取り巻く環境は複雑でありながら、データ技術を現場に適用する新たなチャンスに満ちあふれています。
こうした大きな変化の中で、リテールAI研究会のメンバー企業の挑戦は、業界全体を前進させる大きな原動力となっています。今年度、リテールAIアワードを受賞された各社は、長年にわたる現場進化への貢献や実証環境の提供、新しい技術適用の実証、J-MORAといった業界共通基盤的な取り組みなど、様々な側面から業界の着実な成長と進歩に、貢献していただきました。誠にありがとうございます。こうした活動は、新しいアイデアやテクノロジーが、単なる流行ではなく、業界が健全な成長をする重要な共通基盤となっています。
リテールAIアワードの表彰は、このような時代の流れの中で優れた取り組みを称え、知見を共有し合う貴重な機会となっています。この栄誉が、さらなる発展や共創のきっかけとなり、業界全体が新しいステージへと向かう一歩となることを、私たちは心より期待しています。
筑波大学
ビジネスサイエンス系経営学学位プログラムリーダー・教授
立本博文 様
<受賞者および選考理由>
【大賞】メーカー部門:株式会社ロッテ 様
7年間にわたる当研究会の分科会活動のほとんどにご参加いただき、中心的な役割を果たしてくださっています。豊富な経験に裏打ちされた各分科会でのご発言は、参加者に深い示唆を与え、業界全体の技術力向上に寄与しています。その姿勢は、当研究会が掲げる「共創」の理念と合致しており、称賛に値します。今後のさらなるご活躍を期待します。
営業本部営業戦略部
データサイエンス課
田山 明 様
この度は大賞を賜り、光栄に存じます。
今年は価格最適化分科会、GPT分科会、リテールメディア分科会に参加させていただき、その中で多くの気づきがありました。
リテールテクノロジーが日々進化していく中で、その最前線を体験できる分科会はとても貴重な機会だと感じています。分科会でお世話になった皆様に、改めて心より御礼を申し上げます。
今後ともよろしくお願いします。
小売流通部門:株式会社ツルハホールディングス 様
3rdシーズンとなるリテールメディア分科会において、1年の長期にわたり実験現場をご提供いただきました。「店内動線を用いたリテールメディアの効果検証」という趣旨に当初から共感いただき、企画段階での貴重なご意見や現場との調整、週次でのデータ提供、定例ミーティングでの適切なフィードバック、さらにはリテールAIセミナーでの成果発表に至るまで、全面的にご協力をいただきました。現場の皆さまにも、機器移設のたびに温かく迎えていただき、深く感謝申し上げます。
経営戦略本部 経営企画部
DX企画グループ リーダー
大﨑 洋平 様
このような賞をいただきましたこと、大変光栄に感じております。
リテールメディア分科会3rdシーズンにおいて、弊社としても非常に勉強になる有意義な取組が行えたことに感謝申し上げます。
今回の取組が我々リテールとメーカー様の今後の成果に繋がること、ひいては商品を購入されるお客様への有益な情報提供として、サイネージの価値を示すことの一助になれば幸いです。
この度は、誠にありがとうございました。
卸部門:株式会社日本アクセス 様
『J-MORA』プロジェクトにおいて流通業界の革新につながる貢献をされたことを讃え、アワードを贈呈いたします。商品マスタ登録プロセスの改革により、リテールDXの新たな連携モデルを示していただき、業界全体の効率化と競争力向上に大きく寄与されました。既存プロセスに捉われず、テクノロジーを活用した日本アクセス様の先進的な取り組みが、流通卸売業の未来に新たな可能性を広げていることに深く敬意を表します。
マーケティング部 デジタルマーケティング課
リテールAI推進担当
井川 裕貴 様
このたびの受賞、大変光栄に思います。これまでの取り組みが評価され、流通業界の発展に貢献できたことを嬉しく思います。
現場の課題解決と効率化を目指し、チーム全員で努力を重ねてきた結果がこのような形で認められたことは、私たちにとって大きな励みとなります。これからもテクノロジーを活用し、業界全体のさらなる進化に向けて貢献して参ります。本日は誠にありがとうございました。
ベンダー部門:株式会社サイバーエージェント 様
独自に研究を進めてこられたAI経済学の実証をご提案いただき、リテールパートナーズ様での実証実験が実現しました。成立した「AI経済学による価格最適化分科会」では、入念な実験設計のもと、参加メーカー3社の商品売価を店舗ごとに変動させ、経済学の分析手法により価格変更のみの影響を計測することで、商品ごとの最適価格を検証しました。店舗特性や顧客属性などを考慮した効果検証の技術力には目を見張るものがあります。今後のさらなる技術発展を楽しみにしております。
AI事業本部 シニアデータサイエンティスト
藤田 光明 様
この度は名誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。
価格最適化分科会における実証実験は、小売企業様およびメーカー企業様の多大なるご協力を賜り、成し遂げることができました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
昨今の原材料価格や人件費の高騰に加え、消費者ニーズの多様化も進む中で、プライシングが企業経営に与える影響は一層大きくなっております。
今後も、AIと経済学を活用したプライシングに関する研究・社会実装を進め、リテール業界の発展に貢献したく思っておりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
<リテールAI研究会について>
一般社団法人リテールAI研究会は、リテール分野におけるAIテクノロジー活用に関する情報の共有や知識の獲得、企業の垣根を越えた連携を目的に2017年5月に発足。メーカー、卸、小売等を中心に約240の会員企業で構成されています。