CRM搭載のカスタマープラットフォームを提供するHubSpot Japan株式会社(日本法人所在地:東京都千代田区、代表:ダン・ボグナー、以下 「HubSpot」)はこのたび、日本のマーケティング組織で働くビジネスパーソン計729名を対象に「日本のマーケティングに関する意識・実態調査」を実施しました。
コロナ禍がもたらした変化の波が落ち着いた2023年から2024年にかけて生成AIの爆発的な普及が起こり、「企業が従来のマーケティングプロセスを維持管理するだけではこれまでと同水準の結果を出すのが難しくなっている」という声が聞かれるようになりました。そのような傾向を受け、本調査ではマーケティング担当者(以下「マーケター」)の意識や実態を可視化し、先行きが見えづらい事業環境の中でどのように新しいテクノロジーやツールと向き合っていくべきか考察することを目的として実施しました。
【調査結果ハイライト】(一部抜粋)
1. マーケターの86.3%が「企業は従来のマーケティングのやり方を変えていかなければならない」と考えている
2. 業務における生成AIの評価はこの1年で高まった。また業務で生成AIをまったく利用していないマーケターは28.9%に留まった
3. マーケターの83.4%が「業務の役に立つと分かっていれば慣れないツールの使用にもチャレンジしてみたい」と回答。一方で「具体的な事例や実績を見ないと効果を信じられないから」として積極的活用をためらう傾向も見られた
【調査結果サマリー】
1. マーケターの86.3%が「企業は従来のマーケティングのやり方を変えていかなければならない」と考えている
■ マーケティング活動で成果を出す難易度
マーケターに「企業が従来のマーケティングのやり方を続けているだけでは成果が出づらくなっている」という主張に対する自身の考えを聞いたところ、「そう思う」および「どちらかといえばそう思う」と答えた人の合計が82.6%と、肯定派が多数となりました。同様に「企業は従来のマーケティングのやり方を変えていかなければならない」という主張を肯定した人は86.3%となりました。
また各種マーケティング領域において「1年前と比較して成果が出やすくなったか、出づらくなったか」を聞いたところ、「成果が出づらくなった」「どちらかといえば成果が出づらくなった」と答えた人の合計値は多い順に「DM(メールではなく、物理存在する葉書や手紙)」が74.7%、「街頭広告(タクシー広告や電車車両内広告含む)」が72.2%、「テレビCM」が70.1%となりました。一方でYouTubeなどの動画専門プラットフォームを活用したマーケティングやSNS運用(広告以外)については、「成果が出やすくなった」または「どちらかというと成果が出やすくなった」と考える人が多数派となりました。
2. 業務における生成AIの評価はこの1年で高まった。また業務で生成AIをまったく利用していないマーケターは28.9%に留まった
■ 業務支援ツールとしての生成AIの評価
「1年前(2023年11月)と比較したとき、生成AIはマーケティング業務の役に立つようになってきた」という主張に対する考えを聞いたところ、「そう思う」および「どちらかといえばそう思う」と答えた人の合計は全体の72.3%となり、業務支援ツールとしての生成AIの評価はこの1年で高まっていることが分かりました。
■ 業務における生成AIの利用頻度と利用ツール
生成AIを少なくとも週1回以上業務において利用していると答えた人は全体の32.7%となりました。一方で業務において生成AIをまったく利用していないと答えた人は全体の28.9%と約3割に留まりました(*)。週1回以上利用している人およびまったく利用していない人ともに、BtoB企業のマーケターとBtoC企業のマーケターの傾向に大きな差は見られませんでした。
業務において生成AIを利用していると答えた人518名に具体的に使用しているツールを複数回答で聞いたところ、一番多かったのが「ChatGPT」で全体の73.9%、2番目が「Copilot」(28.4%)、3番目が「Gemini」(15.4%)でした。ChatGPTについては利用者のうち34.4%が有料版を使っていると答えました。また利用ツールについてBtoB企業のマーケターとBtoC企業のマーケターの間に傾向の大きな差はありませんでした。
(*) 設問文および回答者内のBtoBマーケターとBtoCマーケターの比率が異なるため参考情報となりますが、2023年8月にHubSpotが株式会社マクロミルに委託して実施した別のオンライン調査では、マーケターのうち「生成AIを業務に利用したことがない」と答えた人は78.3%でした。今回調査で「業務においてまったく利用していない」人は28.9%に留まったことから、この1年3ヶ月の間で生成AIの業務利用が大きく進んできたと考えられます。
■ 生成AIを活用したマーケティング業務の効率化
「マーケティング業務の中でストレスを感じていること」を複数回答の選択式で聞いたところ、1位が「情報収集の時間が足りないこと」(28.5%)、2位が「単純作業に時間が取られること」(27.7%)、3位が「欲しいレポートをすぐ作成できないこと(数字に加工が必要など)」(25.1%)という結果になりました。同時にこれらの3領域について「生成AIを使えば解決できるかもしれない」と答えた人はそれぞれ66.8%、71.3%、67.8%となり、生成AIへの期待が高いこともわかりました。
また「勤め先で行っている業務の中で効率化したいものがあるか」を複数回答の選択式で尋ねたところ、1位は「データ分析」(44.4%)、2位は「プレゼンテーション資料作成」(36.8%)、3位は「レポート作成」(36.4%)でした。
さらに選択肢それぞれに対して「効率化できる生成AIツールがあり、会社としても利用を禁止されていないとしたら積極的に利用したいかどうか」を聞いたところ、積極的に利用してみたいと答えた人は多い順に「データ分析(53.5%)」「レポート作成(52.3%)」「プレゼンテーション資料作成(51.2%)」がトップ3となり、効率化のニーズとほぼ対応する形となりました。
3. 83.4%のマーケターが「業務の役に立つと分かっていれば慣れないツールの使用にもチャレンジしてみたい」と回答。一方で「具体的な事例や実績を見ないと効果を信じられないから」として積極的活用をためらう傾向も見られた
「業務の役に立つと分かっていれば、慣れないツールの使用にもチャレンジしてみようと思う」という主張に対する考えを聞いたところ、「そう思う」および「どちらかといえばそう思う」と答えた人の合計は全体の83.4%にのぼりました。また「日本は先進的なテクノロジー導入の波に遅れがちだと思う」と考えている人が全体の79%となった一方で「生成AIについては、今から国と企業が努力を続ければうまく活用して成果を出していけると思う」と考えている人が全体の79.5%となり、生成AIの業務への活用に肯定的な傾向が見られました。
しかしながら、業務効率化できる生成AIのツールがあり会社からも利用を禁止されていないとしても、「興味はあるが、難しそう」または「利用したいとは思わない」と答えた人にその理由を複数回答で尋ねたところ、1位は「具体的な事例や実績を見ないと効果を信じられないから」(24.5%)、2位は「生成AIに対する知識がないから」(23.8%)、3位は「新しいツールを使いこなせる自信がないから」(22.1%)でした。生成AIの活用で成果が出ることを期待する人が多い一方で、実際に自分自身が使うとなった際には「新しいものに対する懸念」や「自信のなさ」がハードルになっていると考えられます。
本調査結果について、HubSpot Japan株式会社シニアマーケティングディレクターの伊佐裕也は次のように述べています。
「今回の調査ではマーケティング業務における生成AIへの期待度や活用度合いが高まってきている傾向に加え、まだ市場で一般化していないテクノロジーやツールでも効果が明確になっていれば利用が検討されることが分かりました。そのためテクノロジーやツールを提供するベンダー側には活用事例などのわかりやすい情報提供や、ユーザーであるマーケティング従事者が使用開始後早期に便益を感じられるような製品設計が求められます。
一方で新しいテクノロジーについては成功事例が豊富に揃っているとは限らず、ユーザーが必ずしも成功を確信した上で利用開始できないのも現実です。ユーザー企業側は、『耳慣れないものだから』『うまくいくかわからないから』と検討を停止するのではなく、自社は具体的にどのようなリスクを懸念しているのか、見込まれる成果に対してどこまでのリスクなら許容できるのか等を一歩踏み込んで検証することで、競争優位性を高めていけるでしょう。
HubSpotは今後も『使いやすさ、即効性、オールインワン』にこだわった製品開発を進め、日本企業が最新のテクノロジーを活用しながらマーケティング活動で成果を上げていく過程を支援できるよう尽力してまいります。」
【HubSpot調査:「日本のマーケティングに関する意識・実態調査」実施概要】
調査企画・実施 HubSpot Japan株式会社
調査委託先 株式会社マクロミル
調査対象 フルタイムで企業のマーケティング業務に従事するビジネスパーソン
計729名(うちBtoBマーケター 423名、BtoCマーケター 306名)
調査方法 オンライン上でのアンケート調査
実施期間 2024年11月14日(木)~2024年11月19日(火)
調査地域 日本全国
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
※個人事業に近い企業の回答を省くため、従業員数50名以上の企業に所属する方に絞って調査を行いました。
【「HubSpot Japanが提案する、新しい時代に適応するためのヒント」に関する特設LP】
従来通りの施策ではマーケティングの成果が出にくくなっている変化の激しい時代において、生成AIをはじめとした新たなテクノロジーを駆使しながら顧客理解を深め、相手に寄り添うマーケティングを行う重要性が高まっています。下記のページでは、生成AIを活用した顧客理解や、信頼される組織作りに役立つガイドブックやテンプレートをご紹介しています:
https://www.hubspot.jp/themes/2024-understand
【HubSpot Japan株式会社について】
HubSpot Japanは米国に拠点を置くHubSpot Inc.の日本法人として、「顧客を惹きつけ、信頼関係を築き、顧客満足度を高めることで自社も成長していく」という「インバウンド」の思想を掲げ2016年に設立されました。提供するカスタマープラットフォームにはクラウド型のCRM(顧客関係管理)および人工知能(AI)が搭載されており、プラットフォーム全体にわたって「使いやすさ、即効性、オールインワン」を特徴としています。企業の各成長フェーズのニーズに合わせて柔軟に拡張することが可能で、現在世界135カ国以上で約238,000社に導入されています。
【会社概要】
会社名 HubSpot Japan株式会社
(※日本語表記が必要な際は「ハブスポット・ジャパン株式会社」とご記載ください)
代表者 ダン・ボグナー
設立 2016 年 2 月
営業開始 2016 年 7 月
資本金 500万円
所在地 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 丸の内永楽ビル26F
事業内容 CRM搭載のカスタマープラットフォームの開発、販売および関連サービスの提供
本社 HubSpot, Inc.(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)
ニューヨーク証券取引所上場(ティッカー:HUBS)
代表者 ヤミニ・ランガン(CEO)
従業員数 全世界 8,300名
企業サイト https://www.hubspot.jp/company-information
<関連リンク>
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