- 調査概要
調査概要:「自治体における選挙業務の課題」に関する調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年6月22日〜同年6月24日
有効回答:選挙業務経験がある自治体職員106名
- 選挙業務の課題、自治体職員の半数以上が「開票作業が手間」と回答
「Q1.選挙業務について、あなたが課題として感じることを教えてください。(複数回答)」(n=106)と質問したところ、「開票作業が手間」が54.7%、「事務作業が多すぎる」が40.6%、「通常業務との並行が負担」が39.6%という回答となりました。
・開票作業が手間:54.7%
・事務作業が多すぎる:40.6%
・通常業務との並行が負担:39.6%
・手作業のため作業ミスが発生する:38.7%
・その他:12.3%
・特にない:9.4%
・そのような業務がない:1.9%
- 選挙業務の課題、「ミスが許されないため、精神的負担が大きい」や、「誤字、脱字を含む票の審査が大変」などの声も
「Q2.選挙業務について、Q1で回答した以外に課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=106)と質問したところ、「ミスが許されないため、精神的負担が大きい」や、「誤字、脱字を含む票の審査が大変」など49の回答を得ることができました。
<自由回答|一部抜粋>
・50歳:開票に時間がかかる。
・42歳:投票時間の短縮、投票所の統合。
・50歳:会場を押さえること。
・47歳:集計が手作業。
・44歳:ミスが許されないため、精神的負担が大きい。
・34歳:誤字、脱字を含む票の審査が大変。
・50歳:国政選挙や県知事選挙でも市町村が実施していること。
・49歳:電子化が急務。
・49歳:事務が煩雑。
・49歳:休日が潰れてしまう。
- 「インターネット投票の導入を希望する」自治体職員は82.7%
「Q3.Q1で「そのような業務がない」以外に回答した方にお聞きします。投票方法について、「インターネット投票」が導入されて欲しいと思いますか。」(n=104)と質問したところ、「非常に思う」が50.0%、「やや思う」が32.7%という回答となりました。
・非常に思う:50.0%
・やや思う:32.7%
・あまり思わない:10.6%
・全く思わない:2.9%
・分からない:3.8%
- インターネット投票の導入を希望する理由、「業務が軽減される」、「人的ミス・作業ミスが軽減される」が7割以上で上位
「Q4.Q3で「非常に思う」「やや思う」と回答した方にお聞きします。その理由を教えてください。(複数回答)」(n=86)と質問したところ、「業務負担が軽減される」が79.1%、「人的ミス・作業ミスが軽減される」が70.9%、「投票所に来る必要がなく、投票者の負担が減る」が68.6%という回答となりました。
・業務負担が軽減される:79.1%
・人的ミス・作業ミスが軽減される:70.9%
・投票所に来る必要がなく、投票者の負担が減る:68.6%
・選挙費用が削減できる:66.3%
・投票率が向上する:54.7%
・その他:2.3%
- インターネット投票で、「感染症対策になる」や、「無効票がなくなる」などの声も
「Q5.Q3で「非常に思う」「やや思う」と回答した方にお聞きします。Q4で回答した以外に理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=86)と質問したところ、「若者の投票率向上が期待できる」や、「無効票がなくなる」など44の回答を得ることができました。
<自由回答|一部抜粋>
・30歳:時代に合っている。
・49歳:無効票がなくなる。
・39歳:若者の投票率向上が期待できる。
・50歳:すぐに開票できる。
・43歳:開票集計等がスムーズになる。
・48歳:当落がすぐに判明する。
・49歳:感染症対策になる。
・32歳:投票するタイミングでマニフェストの確認をしたくなって困ったことがあるから、インターネットで投票できるのは便利だと思う。
- コロナ禍における選挙の課題、「感染対策による業務増加が負担」が約8割
「Q6.Q1で「そのような業務がない」以外に回答した方にお聞きします。新型コロナウイルス禍における選挙の実施について、どのような点を課題に感じていますか。(複数回答)」(n=104)と質問したところ、「感染対策により、普段より業務増加が負担」が76.0%、「選挙のため多くの人が来場することで、密が不安」が54.8%、「感染を避けるために投票率が低下するのではないか不安」が38.5%という回答となりました。
・感染対策により、普段より業務増加が負担:76.0%
・選挙のため多くの人が来場することで、密が不安:54.8%
・感染を避けるために投票率が低下するのではないか不安:38.5%
・特にない:7.7%
・その他:1.9%
- コロナ禍における選挙の課題、「鉛筆を消毒し続けるのが大変」、「コロナ陽性者や濃厚接触者の投票機会の確保」などの声も
「Q7.Q1で「そのような業務がない」以外に回答した方にお聞きします。Q6で回答した以外に新型コロナウイルス禍における選挙の実施について課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=104)と質問したところ、「鉛筆を消毒し続けるのが大変」や、「コロナ陽性者や濃厚接触者の投票機会の確保」など46の回答を得ることができました。
<自由回答|一部抜粋>
・47歳:三密の回避。
・49歳:鉛筆を消毒し続けるのが大変。
・50歳:期日前投票選択の理由に、感染症対策という項目を追加できれば良い。
・34歳:感染症対策のためのフェイスシールドやゴム手袋装着によるストレス。
・50歳:選挙カーや演説はどうするのか。
・49歳:コロナ陽性者や濃厚接触者の投票機会の確保。
- まとめ
今回、選挙業務経験がある自治体職員106名に対し、「自治体における選挙業務の課題」に関する調査を実施しました。
まず、選挙業務の課題について、自治体職員の半数以上が「開票作業が手間」と回答しました。「事務作業が多すぎる」の声も4割にのぼり、選挙業務の煩雑さが大きな課題となっていることが分かりました。選挙業務ではミスが許されないため、「精神的負担が大きい」などの声も聞かれました。
続いて、インターネット投票について、82.7%が「導入を希望する」と回答しており、「業務が軽減される」、「人的ミス・作業ミスが軽減される」といった声が理由の上位に挙がりました。他にも「感染症対策になる」など、業務の負担軽減以外のメリットへの言及もありました。
さらに、コロナ禍における選挙業務の課題については、「感染対策による業務増加が負担」の声が約8割となりました。「鉛筆を消毒し続けるのが大変」、「コロナ陽性者や濃厚接触者の投票機会の確保が必要」などの声からも、コロナ禍の選挙では一層業務負担が大きくなることが推察されます。
以上のように、多くの自治体職員が選挙業務の煩雑さに負担を感じており、コロナ禍での負担はさらに増えると思われます。インターネット投票の導入は、人的ミスによる「無効票」がなくなるだけでなく、開票集計に関わる時間が短縮されることで、自治体職員が夜遅くまで拘束されることもなくなるでしょう。なにより、コロナ禍での選挙における、投票所での消毒作業等の感染症対策作業を減らすことができ、三密回避はもちろん、コロナ陽性者や濃厚接触者への投票機会をも確保することができるなど、コロナ禍での新たな選挙のかたちとして期待できそうです。
- 選挙システムの導入実績を活かしインターネット投票システムの実証実験を推進
全国300以上の自治体への選挙システム導入・運用サポートのノウハウを活かし、社会課題であるインターネット投票システムを提案する「アクト」。
ブロックチェーン技術を活用したセキュアな投票の実現やクラウドを用いたコスト削減を意識したシステムの導入、選挙運用を熟知しているからこその自治体職員との二人三脚な運用サポートを提供します。
現在実証実験にご協力いただける自治体を募集しております。弊社問い合わせ窓口までお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ:info@act1.co.jp
- 会社概要
会社名 :株式会社アクト
所在地 :東京都文京区小石川1-3-25 小石川大国ビル6階(本社)
代表取締役:小林泰彦
URL :https://www.act1.co.jp/index.html
事業内容 :導入計画から運用支援に至る、ITに関するトータルソリューションの提供