この調査の結果、クラウドサービス(以下SaaS)の利用がテレワークの推進に寄与する一方、70%以上の人が“単純作業を自動化できないこと”や“操作の難しさ”に課題を感じていることが明らかになりました。
■調査概要
【調査対象】日本全国の経理・財務関連部門の方
【調査方法】オンライン上でのアンケート調査
【調査期間】2021年5月24日~27日
【有効回答数】1,062名
■調査結果サマリ
- 40.0%が2020年4月~2021年5月の新型コロナウイルス蔓延を機にSaaSを導入した
- SaaS導入者の86.1%が、テレワークの推進、人的ミスの削減、紙媒体の削減、人手不足の解消などでポジティブな効果を実感している
- SaaS導入者の70.6%が不満を感じており、テレワーク導入者では非テレワーク導入者と比べて「導入プロセスの複雑さ」「初期設定の複雑さ」「機能不全」などの項目で不満を感じている
- 業務効率化を目的としたSaaS導入の課題として「UX、機能のわかりづらさ(46.6%)」「既存の業務フローとのアンマッチ(31.8%)」「手入力の多さ(26.1%)」「提供社によるサポートの不足(26.1%)」が挙げられた
- 61.7%が「システムを活用した業務改善の相談先が社内にない・わからない」と回答した
■本調査の背景
新型コロナウイルスの影響が拡大する中、テレワークを導入する企業が飛躍的に増加しています。WalkMe社と日経BPコンサルティング社が行った2019年11月の調査(*1)では24.1%であった会計関連業務でのSaaS導入が、本調査により2021年5月時点で40.0%まで拡大していることが明らかになりました。
出社を制限される中でも業務を効率的に行うために、SaaSを活用した業務改革の推進を叫ぶ声が大きくなっており、導入や導入検討はより広がっていくものと考えられます。
そこで、これからSaaS導入を検討される企業・担当者、テレワーク導入に挑戦したものの運用に課題を感じる企業・担当者の一助となるため、今回の調査を実施しました。
*1 SaaS導入後の定着化に関する調査報告書 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000048459.html
■調査の結果
コロナ蔓延を機にSaaS導入企業数が大幅に拡大
- 緊急事態宣言をはじめとした新型コロナウイルスの蔓延防止対策として、テレワークの促進が大幅に進みました。本調査では全体の49.6%がテレワークを導入しており、そのうち80%以上が”新型コロナウイルスの流行を機に導入した”ことがわかりました。
- テレワーク実施にあたり、回答者の66.8%が”新たなITツールを導入した/検討している”こともわかりました。
- また、テレワークを実施すると回答した人のうち、SaaSを活用していると回答した方は70.4%に上りました。テレワークとSaaS活用の密接な関係がうかがえます。
業務効率化に残る多くの課題
SaaSは「テレワークの推進」以外にも様々な目的のために導入されます。
経理部門では「人的ミスの削減」「紙媒体の削減」「人件費の削減」などが主たる目的となっていました。
特に業務を自動化することで人的ミスを削減し、また人件費も削減できることに大きな期待を寄せていることがうかがえます。
2022年1月より施行される改正電子帳簿保存法に向けた、事前準備としての検討も進んでいるようです。
一方で、「UX、機能のわかりづらさ(46.6%)」「既存の業務フローとのアンマッチ(31.8%)」「手入力の多さ(26.1%)」「提供社によるサポートの不足(26.1%)」などが課題としてあげられました。
最大の要因はUX、機能のわかりづらさ
課題感の中で最も多かったのが「サービスのUX、機能のわかりづらさ」で、46.1%ものSaaS導入者が挙げました。
また、SaaS導入者の61.7%が「システムを活用した業務改善の相談先が社内にない・わからない」と回答しています。
このことから、利用方法がわからず相談先もないため、せっかくのツールを活用しきれない状況に陥っていると考えられます。
SaaS導入検討には、サービス提供社による導入前後でのサポートを活用し、自社メンバーのITリテラシーに合わせた導入計画の立案・遂行が必要不可欠でしょう。
既存の業務フローとのアンマッチが導入効果を阻害
2番目に多かった課題として「既存の業務フローとのアンマッチ(38.1%)」が挙がりました。
出社回数が減ったことにより物理的な作業が困難になった場合、その作業の多くを電子化することで解決できるように思われます。
例えば受領する請求書の形式を紙からPDFにすることで、出社せずに請求書を受領し処理することが可能になります。
事実、SanSan社が2121年に実施した調査(*2)では、「請求書が原因で出社している人は83.7%で、テレワーク阻害要因」であると示しています。
一方で、SaaS導入者の46.1%は「導入によるテレワーク化の加速を感じていない」と回答しています。既存の業務にマッチしないサービスを導入しても、それらを調整するための新たな作業が発生する可能性があります。
SaaS導入を検討する際は、部分的な自動化(業務フロー内の置き換え)だけでなく、業務フローそのものを見直し、その他の既存ツールとの連携などを含めたITツール起点でのフロー構築も視野に入れるべきであるといえます。
*2 請求書に関する業務の実態調査2021
https://jp.corp-sansan.com/news/2021/survey_report_bill_one_2021.html
■結論/提言:SaaS導入には業務フローの再構築とオンボーディング (導入・利用定着)支援の活用が必須
今回の調査の結果、SaaSを導入した経理・財務部門担当者の70.6%が不満や課題を抱えていることが分かりました。
特に全体の46.1%が導入したSaaSの「サービスのUX、機能のわかりづらさ」に課題を感じており、サービスを有効活用できていないことが明らかになりました。
また、導入したサービスが既存の業務フローにマッチせず、期待される導入効果を発揮できていないことが明らかになりました。
SaaS導入時、業務フロー自体を再構築することを前提に、導入後の利用定着を見据えたプランの立案は欠かせません。
トライアル実施を含むオンボーディング支援機能を有し、SaaS導入者と伴走して新たな業務フロー構築に向き合うことができるサービス提供者であることが、選定時の考慮すべきポイントとなるでしょう。
テレワークをSaaS導入目的の一つとする場合、ユーザーのフォローはより手厚くする必要があることにも留意し、定着までの道筋を立てる必要があります。
「プロダクトに加え、導入に係るサポートまで含めてサービスである」ことを意識して、SaaS導入を検討すべきでしょう。
クラウド請求書処理サービス「LayerX インボイス」は、様々な会計ソフトとの柔軟な連携が可能です。また、最短5分でお使いの会計ソフトから仕訳データを学習する「爆速セットアップ機能」など、現在ご利用されている会計ソフトに合わせて簡単な事前設定をしていただければ、どなたでもご利用いただけます。
無償トライアル期間を活用すれば、カタログやデモでは把握しにくいサービスの使い勝手を体感できます。この体験をもとに、業務フローの検討を促進することもできます。
導入決定後も運用フローに乗るまでの手厚い支援を無料で受けることができるのでご安心ください。
「LayerX インボイス」に関する詳細な情報は次のサイトをご参照ください。
https://www.layerx.jp/invoice/contact
■LayerX 採用情報
LayerXは「すべての経済活動を、デジタル化する。」というミッションの元、信用や評価のあり方を変え、経済活動の摩擦を解消し、その恩恵を多くの企業や個人が受けられるような社会の実現に向けて採用活動を推進しています。
経理DXを支援する「LayerX インボイス」の本提供開始に伴い、ソフトウェアエンジニアをはじめとしたあらゆる職種において採用活動を強化しています。ご興味をお持ちの方は以下よりエントリーをお待ちしています。
https://herp.careers/v1/layerx
■株式会社LayerXについて
LayerX は「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに、業務や生産をはじめとした経済活動の摩擦を解消し、この国の課題である生産性向上を実現するべく、様々な産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。2021年1月には、請求書の受け取りから経理の会計処理・支払処理を一気通貫で自動化する「LayerX インボイス」をリリースし、経理DXを支援しています。
[設立]2018年8月
[代表者名]代表取締役CEO 福島良典
[資本金]31億円(資本準備金含む)
[事業内容]経済活動をデジタル化する支援全般(DX事業)、ブロックチェーン技術を活用した事業開発、ソフトウェア開発、R&D
[コーポレートサイト]https://layerx.co.jp/
■本件のお問合せ
pr@layerx.co.jp(担当:石黒・木村)