西日本電信電話/建設現場の安全管理強化に向けたデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する連携協定の締結及びNTT西日本新本社ビル建設予定地におけるローカル5Gを用いた共同トライアルの実施について

 西日本電信電話株式会社(代表取締役社長:小林 充佳 以下、NTT西日本)・株式会社NTTファシリティーズ(代表取締役社長:松原 和彦 以下、NTTファシリティーズ)・日本電気株式会社(代表取締役執行役員社長:新野 隆 以下、NEC)・株式会社竹中工務店(取締役執行役員社長:佐々木 正人 以下、竹中工務店)は、2021年2月25日に建設現場の安全管理強化に向けたデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)に関する連携協定を締結し、NTT西日本新本社ビルの建設予定地をフィールドとした作業所DX共同トライアルを実施いたします。
1.背景
 建設業界においては大阪・関西万博やリニア中央新幹線開通プロジェクト、IRなど様々な大規模イベントに関連する新規建設が増加すると見込まれております。しかしながら、建設業の就業者は高齢化、若手入職者も不足しており、労働人口の減少が課題となっています。この課題解決の手段のひとつとして、ICTを活用した作業効率化が効果的だと考えられています。また建設現場には様々な作業があり、危険作業※1について事前にリスクを洗い出し・対処することが非常に重要となります。このような危険作業においても、ICTを用いて安全管理を支援することが効果的だと考えられます。
 このたび、NTT西日本・NTTファシリティーズ・NEC・竹中工務店の四社は、このような建設業界の課題をICTで解決するべく、連携協定を締結することといたしました。この連携協定に基づき、NTT西日本新本社ビル建設予定地をフィールドとして2021年2月25 日より、ローカル5G※2を活用して作業所DXに関する共同トライアルを実施いたします。

※1 作業員または第三者に重篤な危害を与える災害リスク:墜落・転落、飛来・落下、崩壊・倒壊、激突され、挟まれ・巻込まれ、感電、有害物との接触を含む作業
※2 NTT西日本の「ローカル5G(4.7GHz帯)無線局免許の申請について」
https://www.ntt-west.co.jp/news/2012/201218a.html

2.連携協定について
(1)協定の主旨・目的
  建設現場の作業効率化および安全性向上を目的として連携協定を締結し、4社の共同トライアルを実施。
(2)締結日
  2021年2月25日

3.共同トライアルの内容
(1)実施概要
①AIカメラを用いた危険エリアの侵入検知の検証
 ・工事現場の危険エリアでは安全設備・安全行動のいずれかが欠けることで重大事故に即つながるため、AIカメラの支援でタイムリーな監視、是正を行う。

ローカル5GとWi-Fiを活用して、工事現場の危険エリアの目印(カラーコーン)をAIカメラシステムに記憶させ検知エリアを設定し、作業者が検知ラインを越えた際にその場と監督者へアラート発報をする。

②ローカル5Gを用いたエレベータシャフト内作業の可視化と危険予知の検証
・エレベータ組立工事は狭いシャフト内での高所作業であり、かつ作業も複雑で多くの危険を伴うため、ローカル5Gと高性能カメラで安全監視を行う。

ローカル5Gを活用して、エレベータシャフト内の作業内容を可視化し、危険作業を抽出する。

(2)期間(予定)
 2021年2月~2022年3月 

(3)場所
 NTT西日本 新本社ビル建設予定地
 (〒534-0024 大阪府大阪市都島区東野田町4丁目15番82号)

(4)役割
NTT西日本
 ・トライアルフィールドの提供
 ・ローカル5Gを始めとしたNW環境の提供およびその有用性の検証
NTTファシリティーズ
 ・工事監理の立場としてのトライアル結果の分析および有用性の検証
NEC
 ・建設現場の無線環境下における、映像解析技術を用いた安全性向上建設DXの提供およびその有用性の検証
竹中工務店
 ・作業所としてのトライアルフィールドの提供
 ・施工者の立場としてのトライアル結果の分析および有用性の検証

 

4.今後の展開について
 本共同トライアルを通して、建設現場での有用性や利活用方法について検討し、事故の無い安全な建設現場の実現にむけたICT技術の活用事例を更に創出してまいります。