コロナ時代に適した新たな接客体験をつくる挑戦として、旅行プランの相談・コロナ影響の確認・旅行予約・予約後のサポートといった一連の接客体験をオンライン化するデジタルトランスフォーメーション(DX)を開始します。
チャットボットを活用した接客DX「ジールス」の導入背景
HISは新型コロナウイルスの感染拡大により「オンライン販売の強化」を示しました。
それに伴って本社内にDX(デジタルトランスフォーメーション)推進本部を設置し、新たなテクノロジーを活用したビジネスモデルの構築に投資を進めていました。
緊急事態宣言やコロナによって店舗従業員の接客機会が減ってしまっている現状にある中、HISが掲げる”旅行サービスを通じて全世界の一人でも多くの人々に未知なる出会いへのワクワク感と感動を提供していく”を実現するために、プロフェッショナルな店舗従業員のポテンシャルをフルに発揮するプロジェクトの推進が必要不可欠であると考えました。
その実現のためには、店舗で受けられる接客サービスをデジタルの空間に再現する、接客のDX(デジタルトランスフォーメーション)が急務でした。
また、コロナによって外出を避けざるを得ない情勢になっていく中で、消費者の意識は実店舗での接触を嫌うようになりました。しかし、ある調査では回答者の約30%が、対面や直接のコミュニケーションを伴う接客を受けたいとも回答しています。この結果から、消費者は店舗に出向くことは減ったものの、企業とのコミュニケーションについては肯定的であることがわかります。
対面は求められているが、接触は求められていないこの現状を、HISの抱える店舗従業員を生かしながら打開し、円滑且つ継続的にコミュニケーションを図ることのできる新たな接客体験を実現すべく、本サービスの導入に至りました。
▲コロナ禍の影響で店舗への来店数は減少している。
接客DX「ジールス」について
この度は接客DX「ジールス 」として、HISの運営するWEBサイトの膨大なトラフィックと潤沢なプロの接客員を生かす「チャットボット」「有人チャット」「ビデオ接客」といった一連のサービスを導入いただきました。これらをシームレスに連動させ活用することで、ユーザーの不安を確実に払拭するオンライン接客体験を提供していきます。
本取組みの内容は下記の通りです。
▲HISの持つ膨大なトラフィックとプロの接客員に「ジールス 」を組み合わせたオペレーションを実現。
①チャットボットによるヒアリングファーストの接客体験
チャットボットでは、24時間いつでもユーザが気軽に回答ができるよう、自由入力のコミュニケーションだけでなく、選択肢の回答も活用。これにより自由入力を使用して相談したいニーズ顕在層だけではなく、まだ顕在化してないユーザーの潜在ニーズやインサイトを引き出すことができます。
また、チャットボットとの会話で得られたデータを元にパーソナライズしたコンテンツを配信することで、継続的にユーザーといつでもコミュニケーションを図り、エンゲージメントを向上させることが可能になります。
さらに、チャットボットとの会話をCRMで一元管理・分析することで、後述する他の接客の質をあらかじめ高めておくことができます。
②深い悩み解決・不安払拭を担う有人チャット
ユーザー一人ひとりが抱える不安やお悩みに対するきめ細かい対応をしていくためには、チャットボットのみの接客だけではなく、より深くパーソナライズされた”人”による接客が重要になります。
自身のニーズを理解したユーザーに対し、有人チャットの持つ”人”の力を活かした柔軟な対応でより深いコミュニケーションを実現し、ユーザー固有のお悩みを解決していきます。
③さらに効率的なコミュニケーションを可能にした、HISの販売員によるビデオ接客
チャットボット、有人チャットでは、先述した「対面で接客をして欲しい」というニーズに応えることができません。対面接客のアドバンテージは、普段店舗で接客をしている旅行案内のプロフェッショナルがお客様の質問や相談にタイムリーにお答えしたり、身振り手振りや資料を活用することでより丁寧な“おもてなし”ができることです。チャットだけではカバーしきれないおもてなし体験を、コロナ禍で接客機会が減ってしまっているHISの店舗接客員が「ビデオ接客」を通じて行います。こうして旅行プランの相談や不安の払拭を行う店舗接客体験をデジタル空間に再現しました。
また、待ち時間もなく、店舗へ出向く必要もないためユーザーにとって効率が良く、上記2つのチャット接客と常に情報を連携しているため、より効率的でパーソナライズされたオペレーションが可能になります。
■HIS JAPAN 個人旅行営業本部 販売事業部 部長代理 兼
HIS JAPAN 個人旅行営業本部 販売事業部 東日本WEB販売管理グループ グループリーダー 杉田 崇 氏からのコメント
店舗でのあり方と、インターネット予約に関しては、UI/UXの改善に取り組んでいる途中であり、その中で分かりにくいと離脱されるお客様に対して、HISの財産である社員一人ひとりの知識を活かしつつ、未来に向かって、ただ単にデジタルシフトをするのではなく、安心してコミュニケーションの取れる新しい接点を作り上げたいという想いから、今回の取り組みでZeals様にお力添えを頂く事になりました。新しい接客のカタチを共に生み出したいと思っています。
■株式会社Zeals 代表取締役CEO 清水正大からのコメント
コロナ時代、店舗にお客様がいらっしゃる機会が減っている中でオンライン接客の新たなカタチが求められています。ジールスはこれまで、通販業界のお客様を中心にチャットボットが接客しながら商品を販売するチャットコマースの体験を作ってきましたが、コロナ以降は他業界のお客様のニーズにもお応えするために接客そのものをDX(デジタルトランスフォーメーション)していく必要性を強く感じてきました。この度HIS様と共に、コロナ時代の新たなオンライン接客のあり方を発明していく、まさに接客DXの挑戦にとてもワクワクしています。
■HISについて https://www.his.co.jp/
今年40年目を迎えたHISは、旅行事業のみならず、ホテル事業・テーマパーク事業・エネルギー事業・地方創生事業など、もっと多くのお客様へ喜びと感動を提供したいという想いのもと、多様な旅行商品とサービスを提供しております。
■会社概要
会社名:株式会社エイチ・アイ・エス
設立:1980年12月19日
資本金: 11,000百万円(2019年10月31日現在)
本店所在地:東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー5階
代表:代表取締役会長兼社長(CEO)澤田 秀雄
事業内容:旅行事業、テーマパーク事業、ホテル事業、地域事業、ロボット事業など
■ジールスについて https://zeals.co.jp/
「次なる産業革命を興し、日本をぶち上げる」をビジョンに、チャットボットを活用した接客DX「ジールス」を展開。2014年、明治大学在学中の清水が創業し、ロボットの会話エンジン開発を進める。2016年、ロボットの技術をLINEやFacebook Messengerのチャットボットに応用した自社サービス、チャットコマース『ジールス』をリリース。2018年フォーブスの「アジアを代表する30才未満の30人の起業家」(正式名称 : Forbes30 Under30 Asia) のエンタープライズテクノロジー部門にノミネートされ、2019年には藤田ファンドより出資を受けアジア展開も開始。
■会社概要
会社名:株式会社Zeals (ジールス)
設立:2014年4月1日
資本金:852,260,040 円(資本準備金含む)
本店所在地:東京都品川区⻄五反田 1-25-1 KANOビル4F
代表:代表取締役社⻑ 清水 正大
事業内容:接客DX「ジールス」https://zeals.co.jp/dx
チャットコマース「ジールス」https://lp.fanp.me/