インターネット広告費がテレビ広告費を抜いただけでなく、コロナ禍を経て急速なデジタルシフトが進む中、効果が見えづらく、費用が高いと考えられているテレビCMは、益々予算が削られかねないといわれています。
ノバセルは、全国の営業業務に従事するテレビ局員を対象に、テレビCMが今直面している課題とコロナ禍を経てTVCMの将来性に関する調査を実施しました。
■調査結果サマリー
- 新型コロナウィルスによる広告営業への影響度は100%
7割以上が広告主側の宣伝予算の減少を実感、半数強が出稿判断はよりシビアになったと回答 - タイム枠の課題の50.7%が「新規顧客の獲得」、スポット枠の課題は71.9%が「取引単価の低下」
現状の取り組みは、情報収集中で必要性を感じながらもまだこれからの段階 - TV局営業が今後取り組みたいことは、データを活用したセールス
現状を変えるためには効果を可視化し、DX推進していくべきと回答 - TV局はノバセルに、テレビ広告の価値向上とテレビCM市場の活性化を期待
■調査結果詳細
- 新型コロナウィルスによる広告営業への影響度は100%
7割以上が広告主側の宣伝予算の減少を実感、半数強が出稿判断はよりシビアになったと回答。費用対効果の追及が強く進む
TV局はかねてから広告収入の減少が課題といわれていましたが、新型コロナウィルスによる広告営業の影響は100%で、9割以上が強く影響があったと回答し、テレビ局における深刻な現状が浮き彫りとなりました。
具体的な影響内容としては、 7割以上が企業側の宣伝予算の減少を感じています。また、約半数が出稿への判断がシビアとなった、25.1%が費用対効果を求められるようになったと回答しています。効果の見えやすい別媒体に予算がまわされるなど、コロナ禍を経て、より一層のデジタルシフト化が進んでいることが明かになりました。自由回答では、単価のさらなる定価、暴落が起きているという声が多くありました。
- タイム枠の課題は50.7%が「新規顧客の獲得」、スポット枠の課題は71.9%が「取引単価の低下」
現状の取り組みは、情報収集中で必要性を感じながらもまだこれから
テレビCMには、広告主が個別の番組を提供するタイム枠、番組に関係なくテレビ局が定める時間に挿入されるスポット枠があります。タイム枠は、50.7%が新規の顧客獲得に課題を感じており、出稿しやすいスポット枠は、71.9%が取引単価の低下を課題にあげています。
課題に対する取り組みとして、デジタルとの掛けあわせをしている、自社のデータ分析をしているという声は一部見られましたが、業界的な取り組みが必要と感じながらも、具体的に取り組めていない、情報収集中、検討中が多く、具体的な取り組みはまだこれからといえそうです。
- 今後取り組みたいことは、データを活用したセールス。
現状を変えるためには効果を可視化し、DX推進していくべきと回答
●今後取り組んでいきたいことについて教えてください
【回答者コメント抜粋】 ・視聴率だけに左右されないTVCMセールス ・オンオフ連動した企画提案 ・データを活用すること ・テレビの新価値の創造 ・効果の可視化 ・データを用いたクライアントへのメリット提示ができる営業 ・CM素材対応の迅速化・データを活用したセールス |
●コロナ禍を経て、放送局は今後どのように変化をすべきだと思いますか
【回答者コメント抜粋】 ・業務効率化、全国・個人に対する適正な根付け ・コンテンツの制作力の強化と効果の可視化 ・営業セクションでの意識改革は必須。広告主に対して積極的な情報開示を行い、参入への意識の部分での障壁を無くしていく事が重要 ・データを駆使したTV広告価値のアピール ・DX推進・全ての分野でのDX化、業界の生き残り戦略を考える |
全国のテレビ局が、従来の視聴率指標ではなく、効果を可視化し、データを活用した新しい指標に取り組みたいと考えていることがわかりました。今までの営業スタイルの見直しや、CM素材締め切りといった社内での運用面を臨機応変に対応できる体制のスピード化をあげるなど、脱却コロナ禍を経て、DXを積極的に推進していくべきであると回答しています。
- テレビ局はノバセルに、新規顧客の開拓、効果検証できるデータの整備、テレビ広告の価値向上とテレビCM市場の活性化を期待
●ノバセルに期待することを教えてください
【回答者コメント抜粋】 ・新規顧客の獲得 ・新規スポンサー情報及び業種ごとに求められる番組ニーズ ・データ部分での協業 ・各番組の新たな価値指標開示&効くコンテンツ制作へのアドバイス ・データを駆使したテレビCMの可視化 ・効果検証できる各種データの整備と拡充・テレビ広告市場を活性化させていただきたい |
適正な取引価格でテレビCMの市場を開拓するためには、テレビCMの効果を可視化し、効果検証しながら、運用していくことが必須です。それができることで、テレビかデジタルかの対立ではなく、テレビCMの新たな活用が可能になります。
運用型テレビCMを推進するノバセルに対して、テレビ局は、テレビ広告の価値向上とテレビCM市場の活性化を期待していることがわかりました。
まさに、テレビCMの未来は、運用型テレビCMがカギを握っているといえるのではないでしょうか。
■ノバセルが考えるテレビCMの未来について
-テレビ局へのノバセルの独自データとシステム開発力でシステムパートナーとしての産業支援へ
デジタル全盛時代、効果が見えないものに対する投資が減っていく中で、テレビCMで、売上が増加する、新規顧客が増える、CPAが合う、認知度が向上するといったデータをはじめ、データの相関まできちんと可視化できれば、従来にはないテレビCMの可能性が開けると考えています。
ラクスルは、テレビCMの効果を可視化し、運用することで6年で30倍の売上を伸ばしました。このノウハウを詰め込んだサービスがノバセルです。
これまでのテレビCMは視聴率主義でしたが、視聴率が高い番組が広告効果の高い番組とは限りません。ノバセルが様々な業種やサービスの企業を支援する中で、顧客によって効果が出る番組も異なることがわかっています。いわゆる高視聴率帯の番組よりも深夜枠の方が効果が高いサービスなど顧客によってテレビCMの番組価値は異なります。
今後は、ノバセルの独自データとシステム開発力で、局の番組と顧客のマッチングを支援できればと考えています。ひいては、将来的にシステムパートナーとして産業支援を行っていけるように、業界全体がよりお客様の成果が出やすいような形でサービスが磨かれている産業構造を目指しています。
我々は、これからも運用型テレビCMの市場の創出と最大化に向けて取り組んでまいります。
■ノバセルについて
「ノバセル」は、ラクスル独自の広告手法とクラウド型 テレビCM効果測定ツール「ノバセルアナリティクス」の活用により“運用型のテレビCM”を提供しています。企画・制作・放映・分析まで一気通貫して行い、「ノバセルアナリティクス」を活用することで、従来、難しいとされていたテレビCMの広告効果測定可能にし、広告投資の最適化を通して、企業の成長を実現しています。
テレビCMは日本で最もリーチコストが安く、多くの人に情報を届けることが可能な媒体です。しかし、テレビCMにおいて「正しく適切な効果計測・投資判断ができている」と答えた企業は約4分の1であることが弊社の調査により明らかになっています。ノバセルは、効果の可視化によって、企業の成長を実現するとともに、テレビCMの価値の向上に寄与して参ります。
また、デジタルマーケティング領域への事業拡張、クリエィティブ及びデジタル領域、ファイナンス領域におけるパートナー提携を通じて、企業の事業成長を最大限に伸ばすサポートを行なっています。
【ラクスル株式会社とは】
「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」という企業ビジョンのもと、印刷や物流、広告といったデジタル化が進んでいない伝統的な産業に、インターネットを持ち込み産業構造を変えることで、より良い世界にすることを目指します。現在、印刷・集客支援のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」と、物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」、広告のプラットフォーム「ノバセル」のサービスを提供しております。
【ラクスルが取り組む“DX生産性革命”】
ラクスルはシェアリングプラットフォームの構築による取引の効率化に加えて今後、ソフトウェア(SaaS)の提供などにより業務の効率化を行っていきます。「取引」と「業務」の改善を実施することで、日本企業と業界の生産性向上を実現していきます。ラクスルは産業変革者として、デジタル化が進んでいない伝統的な産業に対して、ITの力を用いて「DX生産性革命」を起し、日本経済の未来をより良いものにしていきます。